イギリスの人も仕事にストレスを感じているという記事を見ながら、サービス残業の経験が無い人がそんなにいるなんてと、ただただ驚いたKAZUOです。
日本ではサービス残業なんて当たり前って感じが一般的ですよね。私は最初に努めた会社が海上貨物を運ぶ外国船の代理店だったので、その会社はしっかりと時間に見合った給料を出してもらえましたが、その後転職したITの会社ではサービス残業という言葉すら出ないほど当たり前の事でした。
数年後、別のIT会社にさらに転職してからは残業代が出るようになりました。
非常にイギリス的なのが「40%は最高5時間までのサービス残業をしたことがある」ですが、つまり60%の人はサービス残業はしたことがないわけです。やったことがある40%の人でも「最高で五時間」ということは、殆どの人はサービス残業は経験がないということです。つまり残業してるのがおかしいというわけで、サービス残業やデスマーチが常態というのは、多分先進国では日本のITだけです。
引用元: イギリスのITエンジニアの60%はサービス残業の経験がない – WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)
そもそも1日8時間以上の労働は違法?
日本では1日8時間まで、1週間で40時間までと労働時間が制限されています。この制限を超えて働かせると労働基準法第36条に違反したという事になります。
1日に8時間以上なんて普通に働いているって方は多いですよね。そこは抜け穴がありまして、「36協定」というものを労働基準監督署に提出しておけば違法ではなくなります。
36(サブロク)協定って見たことないですか?
そうはいっても、「36協定」にサインした覚えも、見たこともないと思われたあなた。安心していいのか分かりませんが、安心してください。ほとんどの従業員さんには36協定にサインするチャンスはありません。
時間を超過して勤務させる前に、あらかじめ労働組合と使用者で書面による協定を締結しなければならないという事ですので、誰かが代表でサインしてるんです。
「裏切者が会社にいるのか?」なんて思っちゃいますよね。
今の日本企業のほとんどは、新たに多くの人を雇用する体力がありませんから、残業という形で対応するしかないんです。だからサインした人が裏切者かというと違います。会社存続の為にやってる事だという事は理解してあげてください。
無制限に残業させても良いわけではない
労働時間の制限を解除できる36協定ですが、無制限に残業させられるわけではありません。
1月あたり45時間、忙しい時は相談の上80時間まで時間制限を拡大できます。
そして残業した分の給料は法で決められた割り増し率でもらえる事になっています。
45時間以上の残業は認めないって言われてません?
1月に45時間までは残業代を出すけど、それ以上の残業は認めないからタイムカードを押すなと言われている人もいるかもしれませんね。
これは36協定を守りつつ支出も抑えたい会社側の発言です。
作業量が到底終わるわけもない量ならば、会社と話し合う必要がありますが、自分にスキルが足りないのならば少し努力して45時間以内に終わらせるように頑張りましょうね。
サービス残業が多い会社にはダメ従業員が多い?
労働基準法で労働時間が厳しく決められているのに、それを無視するために作業時間を少なく申告しろと圧力をかける会社は何を考えているのでしょう?
もしも残業代を払っただけの収益増加があるのなら喜んで会社も払うでしょう。よっぽど変な社長だったら別ですが、ほとんどの社長は払ってくれるはずです。
しかし現実はそうじゃないんだと思います。残業代が増えても収益につながらないから会社としても払えないんでしょう。
そもそも安い仕事しかなくて、破たんしている会社なら転職してください。そうじゃないなら、働く側にも問題があるかもしれません。
仕事も出来ないのにダラダラと残る人が多すぎなんです。私がプレーイングマネジャーをしていたときは、心を鬼にして「あなたたちは定時で帰ってください」と効率の悪い人には帰ってもらっていました。そうしないとプロジェクトの収支が合わなくなってしまうので。
この様な効率の悪い人増えると、頑張っている人の残業代も払えなくなるのです。
サービス残業させられている本当の理由はコレかもしれませんね。