過労死で企業を責めても泥沼なので、家族で互いの不調を感じられる環境を

日本の働き方改革は誰のための改革なのでしょう。長時間労働などで過労死や精神障害などになってしまうケースがますます増えそうで怖い状況が懸念されます。

勤務時間の長時間化を防ぐという名目で罰則付きの上限を初めて設ける方針だだそうですが、裁量労働制などの新しい制度が本当に労働者のための制度になるのかは注視していきたいところですよね。

過労死が大きな社会問題となっている。厚生労働省の「過労死等防止対策白書」によると、2016年度に労災認定された過労死・過労自殺(未遂も含む)は191件。申請件数は増加しており、この数字も氷山の一角と言える。
過労死とは、業務の過重な負荷で発症した脳梗塞などの脳・心臓疾患や、業務の強いストレスによる精神障害を原因とする死亡と定義されている。長時間労働が過労死のリスクを高めることは明らかになっている。

引用元:どう防ぐ過労死 過酷な勤務 リスク探る 問われる企業姿勢 不調 早く発見を(上毛新聞) – Yahoo!ニュース

敵対する企業姿勢も遺族を苦しめる

長時間労働の末過労死した夫の労災を申請しようとしても、労災にしたくない会社の妨害などで遺族が苦しむ事になるケースも。

過労死するほど働く必要はなかった、「勝手に頑張っていただけでしょ」という企業姿勢を貫く場合もあるようです。

家族が必死に頑張った末に過労死したり精神的にダメージを受けた際に、「勝手にやった事でしょ」という態度で来られるとものすごく悲しいし悔しいですよね。

こういう状況になると会社は敵です。少しでもリスクを回避したいと思う会社側と、どこまでいっても納得できない遺族との戦いは遺族にとっても不幸としか言いようが有りませんので、会社を辞めてゆっくりする事を考える必要があります。

今後も、長時間労働に頼ってきた日本企業や社会において労働時間の上限を設けたところで隠れ労働が増えるだけという結果が予想されます。

そんな中で自分や家族を守るためには、自分や家族の不調を見逃さない事が重要になってくるでしょう。

家族が不調を感じられる環境づくり

家族に仕事の愚痴を話したいけど、聞き手が嫌がったり反論してくるから話せないという状況では、家族が不調を知る機会が減少してしまいます。

よく見たり、よく聞くコミュニケーションが多いほど不調にも気づけるチャンスが増えますので、そういったチャンスを家族で増やしていきたいものですね。

聞き手も「疲れたしか言わないんだから」などと言わず、その「疲れた」の回数の増減を気にしてみたり、その言動の原因はどこにあるのかと気にしてみると新たなコミュニケーションが生まれてくるかもしれません。

家族と一緒にいない人なら、習い事やスポーツジムなどに参加して友達を作ってみるのも良いでしょう。意外とそういう人が教えてくれる自分の状態の変化に驚かされる事もあります。

自分の事は自分が一番わかっていると思い込むと、大きな問題に発展してしまいますので、コミュニケーションを多めに取るようにしてみてくださいね。