このまえ夫婦で繁華街に出かけたのですが、久しぶりに乗ったバス運賃の高さに驚かされました。
公共交通機関の存在はとてもありがたいものですが、多くの人が共同で利用している割にはかなり割高な感じがします。
私の住んでいる場所から、繁華街まではバスで30分ほどの距離ですが、片道400円弱の運賃がかかります。ルートがまちまちなので、もう少しだけ安くなることもありますから往復で700円程度と言っていいでしょう。
なぜ都会に会社を集中させるのか?
たまに乗るだけでもバス代が高いと感じるのに、毎日利用するとなると大変です。
バスの運転手さんの給料や経費を考えると安いと言えなくもないバス代ですが、往復700円で毎月20日間通勤している人の給料が手取り14万円だったとすると、給料の1割は交通費で消えるってことになります。
大変な思いをしながら毎日通勤しているのにこれでは悲しすぎますね。
それでも9割は手元に残るので・・・と言いたいところですが、そういうわけにはいかないですよね。
少しでも通勤しやすい所に家を借りたいと思えばその分だけ家賃も上がるでしょうから、さらに自由になるお金が減っていきます。
食費や光熱費を考えると手元に残るお金はほとんど無いという人もおられるでしょう。毎日大変な思いをして通勤するのが嫌になりますよね。
サラリーマンを疲弊させたら仕事の効率が下がるので会社としては困るのではないかと思うんですが、それ以上の何かが存在しているのでしょうか?
まあ、都会に会社を集中させることで大きな利益が生まれますからね。
通勤に時間を取られるので外食するしかない人、栄養ドリンクが欠かせない人、身体を壊して病院や薬にお金がかかる人などを生み出せば、限られた業種にとっては美味しい状況です。
通勤が大変でも都会に会社をかまえる必要がある?
会社で働く人を募集するにしても、他社との打ち合わせなどで移動するにしても、ある程度の限られた地域に会社が集中していたほうが会社としては都合が良いのでしょう。
多くの人が集まる事でその場所に価値が生まれますから稼ぐチャンスも多くなるはずですし、別の側面から見ると公共交通機関の収益も上がるでしょうし、役所の収入も増えるでしょうから良い事も多いのでしょう。
でも、働く人の体力やお金は減っていきます。
もっといろいろな所に会社が分散していれば、通勤ラッシュなんてものはなくなるかもしれません。そうなると電車やバスの会社が困るのでしょうが、赤字路線を切り捨てるなんて言い出すところも多いので、別の交通機関が発展しても良いかなって思います。
そもそもITや情報網が発達してきたのですから、通勤する必要すらない業種はもっと多いはずです。
仕事の範囲を明確にすることから始めて欲しい
日本では職務の内容があやふやで、なんでもやらされる傾向にありますから目の届く場所、圧力がかけられる場所に社員を集める必要があるのでしょう。
政府が進めようとしている働き方改革で残業代カットなどが取り上げられていますが、もっと根本的な働き方改革が必要だと思います。
現状のような仕事の範囲が明確でない場合、いくらでも残業させられる危険性がありますので、各人の仕事の範囲を明確に決めて、それを守るという働き方を確立しない事には残業代カットなんて無理でしょう。
仕事の範囲を決める事が出来るようになれば大きな事務所もいらなくなるでしょうから、小規模な支店を分散させて配置したり在宅勤務も増やすことができるでしょう。
そうなれば通勤で疲弊するサラリーマンも減るでしょうし、通勤関連の費用も減ると思いませんか?
災害時の対応などを考えても分散配置という必要性は高いと思いますので、働き方改革として仕事の範囲の明確化と都会に会社を集中させないという方向性を強めて欲しいと思います。