他人の発言にイライラしてしまう人は自分の記憶すら書き換えてしまっているかも

言葉が伝わりにくい人っていませんか?相手の立場や状況を考えずに自分だけの価値観で相手の発言は自分に対する敵意だと思い込んでしまうような人です。

発言者の心無い言葉に傷つく場合も当然ありますが、そんなに悪く取らなくても良いのではないかと思う場面も多々ありますよね。

先日の大相撲巡業の土俵で倒れた人を助けるために駆け寄った女性に対して「土俵から降りてください」とアナウンスされた問題も、もう少し別の角度から見ると違ったものが見えてくると思うのです。

セキュリティーや安全性の面からみると

助けを必要としている人にすぐに駆け付けられる人はとても素晴らしい人だと思いますが、その人が何を思って行動しているかは他人には分かりません。

もしかしたら救助以外の思惑があるかもしれません。そう考えると関係者以外の立ち入りを禁じ、その場から立ち去るように警告する行為は正当だと言えると思いますよね。

なので、侵入した部外者が女性だったため、「女性は土俵から降りてください」と言ったかもしれないと考えると、ものすごく間違ったアナウンスでは無いと思ってしまいます。

駆け寄った方はすぐさま心臓マッサージを始めたわけですが、心臓マッサージが本当に有効な行為なのかどうかを判断するための確認作業は必要なかったのでしょうか?

あの慌てぶりが素人目から見ると医療関係者なのかどうかも分からない感じでしたし、AED到着後もAED装着の邪魔になっているようにすら見えてしまったので、繰り返しアナウンスされても仕方が無いのかなと思ってしまいます。

チョット別のシチュエーションを考えてみましょう。女性アイドルがステージで倒れたところへ男性客が客席からステージに登ってきたとしましょう。慌てた感じで女性アイドルに駆け寄る男性にあなただったらなんと声をかけますか?私は「危ない!」って言ってしまいそうです。

そうすると助ける目的で駆け寄った方を悪者扱いしたと怒られるのでしょうか?

女人禁制はルールだと考えればイライラしなくてすむ

土俵は女人禁制だからという大前提があり、その上「女性は土俵から降りてください」と言われれば、この発言の裏には女人禁制というルールが大きく影響していると思われるでしょう。

女性蔑視な発言だと思われるでしょうし、そういった意味で非難されたら反論することができない状況です。女人禁制だというルールがある以上、これを一切気にしていない発言だとは言えませんし、下手に言い訳するとさらに攻撃される世の中ですからね。

「ほら、不適切だったと相撲協会も認めてるじゃないか」とイライラをつのらせずに、これもルールだと考えればそんなにイライラすることもないと思いませんか?

だってルールですから、女子トイレに男性が入るのもダメですし、女性専用車両に乗る事も嫌がられます。ルールですからね。

正しいか正しくないかは関係なくルールを破ると注意されることは想像できますが、何はともあれ体が動いて助けに行ける人は素晴らしい人です。
そして一方、それを阻止しようとする言動もまた素晴らしいと思います。

記憶や印象は後から書き換えられる

今回の問題で、アナウンスが流れたときは意味がわからなかったけど、後になって女人禁制が関係していると気付いた人は、思い返せばアナウンスは不自然だったというように記憶をたどります。

女人禁制が関係していると気付いたという感覚すら誰かによってすり込まれた可能性が高いですし、思い出したと思っている記憶は作り出してしまった記憶かもしれません。

人は容易に記憶を書き換えてしまうようですから、絶対にあの人に悪意があったはずだと思っても、もしかしたら記憶違いが引き起こした勘違いかもしれません。

なので、ある程度は寛容になり、相手を信じるコミュニケーションを心がけたいものです。